部下を育てる

　結果として、部下を上手に育てる上司と上手く育てることが出来ない上司がいるものだ。部下を上手く育てる上司には、二通りのタイプがあると思う。
　ひとつは非常に仕事が出来、懐が深い上司で、部下の成長を許容し、それを喜びに変えるタイプである。もうひとつは仕事はお世辞にもあまり出来るタイプではないが豊かな人間性から慕われるタイプである。このタイプはこの人の為ならと、周りが頑張ってくれることが多い。
　そして、あまり上手く部下を育てることが出来ない上司は往々にして部下の成長に恐怖観念を抱く人が多い。部下が成長すると自分の座が危ないと思うのか、部下を潰してしまうことも少なくないようだ。
　こんなタイプの上司の下に付くと部下も不幸だがもっと不幸なのは企業だ。企業は常に人を育て、次の時代に託していくことにより、持続発展していくが、人が育たなければ企業の存続すら危ぶまれることになる。
　また、このタイプは自分自身に気づいていないケースが少なくない。上手くいかない原因を原因他人論で考えている場合が殆どだ。『指導しているのですが・・』『いくら言ってもやらないんです・・』仕舞いには『わかりません・・』となる。
　全て悪いのは相手であり、原因自分論で考えない限り、解決することが出来ないことに気づいていない。部下が育たないのにはその背景がある。『因』があり『果』があるのだ。
　自分はどのタイプだろうか。先ずは原因自分論で現状認識を行ってみて欲しい。必ず見えてくるものがあるはずだ。
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