長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

古い消火器の回収依頼が後を絶たない

 9月15日に大阪市で、そして16日に福岡県で消火器の破裂事故がたて続けに発生して以来、弊社には古い消火器の回収依頼が後を絶たない。この二週間で200本近くの古い消火器を回収した。
 この両方の事故共、消火器の本体がかなり腐食していた様である。
 消火器は加圧式消火器と蓄圧式消火器に大きく分類されるが、破裂事故を起こす物の殆どが加圧式消火器である。
 それは構造上の違いが要因としてあげられる。加圧式消火器は消火器本体の中に消火薬剤とその薬剤を圧力により放出させる為の加圧用ボンベが内蔵されており、消火器の放射用のレバーを握ると、加圧用ボンベが破れ、急激に消火器内部の圧力が高まる。
 したがって、本体がさび等により、腐食が進んでいると弱くなった部分が圧力に耐えられず、破裂にいたるのが原因である。
 それに対して蓄圧式消火器は加圧用ボンベを持たず、常に消火器の本体に圧力がかかった状態なので、仮に本体がさび等により強度が落ちていても、圧力が抜け、破裂に至る可能性は加圧式消火器に比べ低い。
 消火器は人々の生命と財産を守る為、初期消火に使用されるもので、その安全性は維持管理さえしておけば非常に高いものである。
 私たちは以前から積極的に蓄圧式消火器をお客様にお勧めしてきた。それは常に内圧が掛かっていることから、内部の消火薬剤が固化しにくく、また、使用の可否が圧力ゲージで簡単に確認できるメリットがあるからだ。
 私たちは防災に係わる事業者として、消火器の販売を行うだけではなく、その構造と維持管理の方法も啓蒙していく必要性を感じた。そこまでお客様に伝えることができて、初めて有事の際の初期消火に役立つのではないだろうか。
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