長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

無念のリタイヤ

 朝、五時に起床して、窓の外を見ると雨模様だった。『雨の日のマラソンはキツイな・・』と思いながら、一緒に『万葉の里マラソン』に出場する社員の市川さんと六時に会社で待ち合わせをしていたので家を出発する。
 七尾市には七時には到着し、早々に受付を済ませる。相変わらず雨は降り続き、外気温は3度程しかない。受付のあと、時間があったので加賀屋のラウンジでコーヒーを頂いた。従業員の皆さんはとてもホスピタリティにあふれている。さすが加賀屋である。

 スタートの時間になっても雨は止まず気温も低いが、気合を入れてスタートする。最初はスタートの混雑でペースは6分/キロ台で能登島大橋まで走る。
 スタートして5キロもすれば、少しずつ混雑も収まり、5分15〜35秒/キロ程で快調に走る。足も軽く調子が良い。ただ、若干『オーバーペースだね』と話しながら走っていたのだが、調子に乗ってしまったようだ。
 20キロ地点を過ぎた当たりから、万葉の里マラソン特有の長いアップダウンに体力を奪われ、ペースダウン。25キロ地点から6分/キロ以下にまでペースが落ちてしまう。

 ツインブリッジを過ぎて、中島までの海岸線で強風にさらされ、一気に体温が低下し、だんだん足が重くなってくる。
 32キロ地点から少し、足を休めようと、『1キロ程歩こう』と言って歩き始めたのが間違いだった。強風でさらに体温は低下し、歯がガチガチいうほど寒い。足は鉛のように重くなってくる。
 間違いなく低体温症の兆候だ。山でこの状態になれば、運が良ければ生還できるが、運が悪ければ命を落とす。38キロ地点のエイドステーションで暖を取り、回復を待つが一向に体の震えが止まらず、これ以上は危険と判断して、無念のリタイヤとなった。
 社員の市川さんは後4キロなので何とかゴールを目指して出発し、5時間台で無事ゴールした。とても厳しい『万葉の里マラソン』だったが、とてもいい経験になった。次回リベンジを誓い、七尾を後にする。
 以前、何故そんなしんどい思いをして走るのか?と聞かれたことがあったが、明確に答えられなかった。でも今回、全てのランナーが同じ条件でひとつの目的地、42.195キロを目指すこと、そのものだという事が分かった。
 この大会で、38キロ地点まで一緒に付き合ってくれた市川さんに感謝したい。
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