長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

稼ぐ予算、使う予算

 先日、ふと思ったことがある。公務で県主催の会合に参加していた時のことである。次年度の予算説明があり、全体の税収の減少が大きく、予算が厳しく補助金等は減額せざるを得ないとのこと。たぶん私たち企業人ならば、どうやって予算を稼ぐかと考えるところだろう。
 私たち企業人にとって予算を立てる事とは、イコール『稼ぐ予算』を立てる事を示している。当然、経費など『使う予算』も立てることになるが、そこには『稼ぐ予算』があって初めて使う予算が見えてくる。
 企業経営において、収支のバランスは原点であり(当然投資という視点はあるが・・)、これだけ必要だから、足りない部分は銀行から借金してまかなうなどと言う発想はない。
 国が国債を発行し、税収が足りない部分を補うという発想はまさしく、やりたい事を優先して、足りない部分を銀行から借り入れるという発想に似ている。そんなことを続ければ、企業ならば消滅を意味する。国の債務残高は2010年に970兆円を超えると聞く。
 国が行わなくてはならないのは『稼ぐ為の戦略』である。税収を増やす為には長期的な視野にたって、国として今後伸ばしていく産業に投資を行い育てて行く経営的な視点が必要だと思う。『使う予算』ばかりに目を向け、『稼ぐ』ことに力を入れなければこの現状は打破することは難しい。(国債の発行も前向きな投資ならば理解できるが・・・)
 お役人の感覚が、お金が天から降ってくると思っているようなら日本は立ち直ることは難しいだろう。
 『予算が無いから、仕方ない借金してまかなうか』などという思考は、私たち一般企業には無い。当然投資する場合も事業の計画は緻密に立てる。
 私たちは常に工夫を重ね、収支のバランスが取れるように知恵を出して考える。そこには会社に勤める社員の皆さんと、その家族の方々の生活がかかっていると言う緊張感が常に有るからだと思う。このあたりの思考と緊張感を国にも持って頂きたいと思うのだが・・・・
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