長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

お客さまの心

 消防ホースのメーカーが検定の不正を行い、大きな問題になってから一年半が経つ。未だに解決に至っておらず、私たち販売店もとても心配している。
 私たちは三十年以上このメーカーの製品をお客様に販売してきた。スタート当初は車に多くのホースを積み込んで、能登半島を一巡したこともあった。
 お客様にホースの特徴を説明し、使って頂き信用を積み上げてきた。しかし、今回のことで一瞬のうちに信用を失ってしまったと思っていた。いや、失ってしまったお客様もいらっしゃるだろう。
 しかし、あるお客様が『私たちはこのメーカーのホースが良いから、検定が再開するまで待つよ』と言ってくださった。『何時になるか分かりません』と言うとそれでも待つと仰られる。
 こんな嬉しいことが他にあるだろうか。当然製品の品質の良さもあるだろう。しかし、この結果はこれまで地道に積み重ねてきた信頼に他ならない。
 そのお客さまの心が分かるだけに、とても申し訳ない気持ちになる。メーカーはお客さまの心を踏みにじるような事は決して行ってはならない。
 私たちもメーカーとして常にお客さまの視点で物事を考え、お客様から何を期待されているのかを十分に承知する必要がある。
 全ては私たちのために起こっている。気づきを得られるのは、常に問題意識を持つからである。全てに感謝したい。
にほんブログ村 経営ブログ オーナー社長へ