長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

見えない部分に目を向ける

 最近、目立った問題が少しずつ減少している様に見える。しかし、本当に減少しているのだろうか。問題点が『潜在化』し始めるとこれは非常に危険だ。
 小さな問題点は大きな問題の引き金になる。小さな問題点そのものを見て、問題の大小を論じてはならない。それを放置するとどこへ繋がるのか深く考える必要がある。
 以前から幾度となくお話しているが、『木を見て森を見ず』という視点では本当の問題点を解決することは難しい。像の尻尾だけを見て、像は細長い生き物だと言っているのと同じなのだ。もっと大きく物事を見て欲しい。
 今日、リコールに出だした自家用車のハンドルが走行中に抜けてしまうというアクシデントが発生した。大事には至らなかったが、一歩間違えば大事故につながる所だった。
 助手席側のエアーバックをリコールしたついでに、運転席側のエアーバックも点検した際に、ハンドルの取り付けボルトを締め忘れたとの事だった。舵取り装置は車にとって非常に重要な構成部品であり、その取り付けボルトを締め忘れるということは目に見えない何かが組織に潜んでいるのではないかと思ったのだ。
 また、今回の問題を個人だけの責任にしてはならない。組織全体の責任と考えるべきだろう。個人の責任にしてしまえば問題の真相は見えなくなる。
 今回はハンドルのボルトを締め忘れたという現象として現れたが、何か『潜在化』した問題点が必ずあるはずだ。大切なのはこの『現象』に目を向けるだけでなく、これが起こった背景を徹底的に追求する必要があると思う。次は人命に係わるかもしれないのである。
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