長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

守るべき伝統と変えるべき習慣

 私たちには創業以来、受け継がれているものづくりの思想がある。それは『人の命を救うために自分の命を懸ける人のために』消防車両を製造するという事に他ならない。
 私たちは創業以来七十六年の歴史を刻んできた。その中で連綿と受け継がれてきたのがそれである。しかし、長い歴史には守るべき伝統と変えるべき習慣があると私たちは思っている。
 ものづくりの思想は私たちが何故存在するか、その意義を示してくれている。それはこれからも不変であり普遍でなくてはならない。そして、この思想を基に私たちは伝統を築き上げてきたと同時に様々な習慣も作り上げて来たのである。
 その中には良き習慣と悪しき習慣が混在している。特に私たちは往々にして変化を嫌う傾向がある。
 『変えなくとも何も問題が無いではないか』、『それはこれまでのやり方と違う』、『前例が無い』、『問題なく会社が運営されているでは無いか』そして『問題が無いのに何故変えなくてはならないのか』、となりやすいのである。
 そして、その悪しき習慣程おかしいという事に気づき難く、それが会社を失速させている事実すら視えないのだ。それに気づき打開する為にはまったく異なる視点が必要になる。
 あえて言うが、これまでの視点が間違っていたのではなく、新たな視点が必要だという事だ。私たちは昨年防災事業部に新しい事業部長をお招きし、そして今年に入って車両事業部の改善を常務に委ねた。
 その結果私たちの視えなかった変えるべき習慣が視え始め、多くの改善が進み始めたのである。
 そして、最後に忘れてはならないのは私たちの守るべき伝統を守る事なのである。
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