入社式

　東日本大震災で犠牲になられた方に黙祷を捧げた後、入社式を開式した。今年の新入社員は一人だが、この時期に新入社員を迎える事ができたことはとても嬉しいことだ。
　被災地では就職するはずだった企業が被害を受け内定が取り消されたり、入社が延期された皆さんも少なくないと聞く。
　こんな中で何不自由なく入社式を出来る事そのものが幸せである。新しい社員を迎えることは、先輩社員の皆さんも初心に帰り、私たちの企業の存在価値を再認識する良い機会だ。
　大切な事は消防車を製造する事、防災機器を販売する事、消防設備工事を行なう事等が目的ではなく、それを通じて安心で安全な豊かな社会に貢献する事が大切なのである。
　即ち、仕事の延長線上には安心で安全な社会を支えるという使命と適切な利益を追求し、豊かな社会に貢献するという社会的責任があるのだ。
　新入社員には新入社員だからという気持ちではなく、今自分に出来る事、そして覚えなくてはならない事を貪欲に吸収し、向上心の高い人間に育って欲しい。こんな時だからこそ、私たちの社会的使命を全うしようではないか。