長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

専用設計を理由に非効率へ逃げ込むべからず


 私たちは消防車両を専用設計している。消防車両は仕様書によって製造するから全てがオーダーメイドだと言う人もいるが、その殆どが標準化されたものを変化させているに過ぎない。
 したがってそれを超えた設計には対応が出来ないか、対応が出来たとしても大きなコストに跳ね返ってくるのが落ちだ。
 私たちが専用設計車両にこだわる理由はここにあるのだ。消防車両は人命に係る状況の中で使用される機会が非常に多い。したがって、小さな事でもつくり手の都合ではなく、使い手の都合を優先させた消防車両をつくることが私たちの存在意義である。
 もしも、将来私たちのものづくりの理念を実現できなくなるなら、それは私たち終わりを示唆する事になるだろう。理念に従い製造された消防車両には私たちの気概と誇りがつくり込まれている。
 しかし、勘違いしないで欲しい。専用設計とは非効率ではないのだ。同じ仕様の車両をそれぞれのチームが製造した時、図面に指示されない部分がチームによって異なる理由を専用設計だからなどと言ってはならない。それは非効率と言うのだ。
 専用設計とはお客様にニーズの対して、私たちがそれをどう表現するかが大切であり、それに関係のない無秩序は非効率だという事を理解して欲しい。
 私たちは専用設計車両をつくり続ける為に効率を追い求めなくてはならないのだ。中にはフェンダーをフルハンドメイドで作るように非効率が同居していることもあるがそれには意味があるのである。
 全力をあげて効率を上げ、専用設計車両がお客様から支持され、要求される限りそれをつくり続けるのが私たちの使命である。
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