長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

使命感は能力を超越する

 今日の経営会議の席上で福島第二原子力発電所の汚染水を貯める貯蔵タンクを製造している玉田工業の話が紹介された。
 玉田工業はガソリンの地下貯蔵タンクや防火用水のタンク等、鉄とFRPの複合タンクの製造を得意としている。今回、福島第二原子力発電所で発生した汚染された冷却水を貯めるタンクをその製造技術の高さを買われ、東京電力より300台の発注を受けた。
 実はその時の玉田工業栃木工場の一か月のタンクの製造能力は4〜5本/月だったのだ。納期は2カ月、すなわち150本/月を製造する必要がある。4〜5本が10本になるのとはわけが違うのである。
 製造能力の30倍の汚染水のタンクを受注するに際して、社内からは反対意見が続出したそうである。しかし、玉田社長はこの受注無くして玉田工業の未来はないと考え、社長命で受注を決意したのである。
 日本全国の工場から社員を集結させ、三交代のシフトを組み全知全能を懸けてこの難題に挑戦したのである。そして、結果二ヶ月で300本のタンクを完成させた。
 玉田社長はこの時を振り返り、『多分、普通ならば貯蔵タンク300本の製造は出来なかっただろう、そこには福島原発冷温停止させる為に、日本の国を救う為にやるのだという使命感があったからこそ出来たのだ』、と話されたそうである。
 仕事は使命感の下で自らの能力を超越するのである。そこには出来ない理由など存在しない。どうすれば出来るのか、その一点が不可能を可能にするのである。
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