敵は敵ではなく自らを高める相手である
皆さんは『サムライスピリット』という番組をご存知だろうか。NHK BSで放送されたもので元々は海外向けに、日本の武道を通じて武士道精神を伝える事を目的としたものだ。
サムライスピリッツは全部で8話から構成されており、『剣道』『合気道』『柔道』『居合道』『空手道』『相撲道』『弓道』『古武道』から成る。
これまで機会があるごとに見ていたが、幾つか見逃してしまった。しかし元旦の朝に8話を一挙に放送することになったのである。
日本には古来から多くの武道が存在しているが、これを見ていると全ての武道には共通点があることがわかる。その道を極めれば極めるほど、勝ち負けや命中する、しないは余り問題にはならない。
それはあくまでも結果であり、大切な事は極限にまで人間性を高め、心を磨く事にある。その域に達すれば戦わずして勝ち、全く光の無い中でも的に矢を命中させる事ができるようになる。
敵に勝つために始まった武道はその鍛錬の過程で自らが磨かれる事から敵すら、自らを高める相手としたのである。
視点を変えれば私達の周りにいる全ての人がお互いを高める相手であり、それは一方的では無い事が理解できる。
人が成長できない大きな原因のひとつが驕りと過去に生きるプライドではないだろうか。反省。