長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

下る決断は敗北ではなく登頂を成しとげるためである

 先日の金沢市消防出初式で会場のお客様に新年のご挨拶をしていると、『最近山に登っていますか・・』と尋ねられた。
 金沢市消防局にも登山をする方々は沢山いらっしゃる。この方は冬山もこなすベテランで『一度ご一緒したいですね』と以前にお話していた事がある。
 北アルプスはかなりの技術とその装備が必要なので、南アルプスへ行きましょうかと、会話が弾んだ。夏山では山頂を前に下山すると言うことは余り経験が無いが、冬山はそうはいかない事が多い。
 山頂を前に下山をするという事は敗北ではない。それも山頂に立つためのプロセスであり、次の機会を得る為の大切な決断だ。
 先日、五木寛之氏の書いた『下山の思想』を読んだ。その中にこんな言葉が記されていた。
 『山頂をきわめたあとは、静かに下山しなくてはならない。それは登山のエンディングであり、完成である 人間も社会も国家も同じ事だ・・・』
 妙にこの言葉が心に残った。明日のために今日何をするか・・今の瞬間はもう還らない。
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