長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

全世界の人とすでに繋がっている

 今日は私がPTAの会長をしている星稜高校の卒業式だった。461名の学生が学舎を旅立ち次の目標へ向け旅立った。PTAの副会長を引き受けてくれている友人の北川さん(EPMコーポレーション社長)が『さっきの祝辞の原稿をブログにアップしておいて・・』と言うので真に受けて載せる事にした。
 お陰さまで今日は少し頭を休める事が出来そうだ。以下はその祝辞である。

 卒業生の皆さんご卒業おめでとう。心からお祝い申し上げたい。今日はPTA会長として、またひとりの企業経営者として皆さんに祝辞を述べたいと思う。
 多分、皆さんは高校生活の中で様々な事を学んできた事だろう。
 それら一つひとつを見れば、理解できた事、できなかった事、得意だった事、不得意だった事など様々だったと思う。
 学生の頃は今やっている事が後にどの様に役立つか、全く想像が出来ないものだ。皆さんは何故勉強をするのか、という問いに明確に答える事が出来るだろうか。
 皆さんの中には進学し、さらに学びを深める者と、社会人として活躍し、仕事を通じて社会に貢献する者がいるのだと思う。
 しかし、どちらもさらに多くの事を学ぶには違いない。これからも皆さんが学ぶ事は、その瞬間は一つひとつの点でしかない。様々な事がひとつの点として存在し、それが将来どう繋がるかは、今は理解する事は難しいだろう。
 しかし、信じて欲しい。今は何の為なのか理解できないかも知れないが、それは必ず繋がるという事を、そして、点の数が多い程、多くのチャンスがあるということを。
 それら、一つひとつは人との出会いの数であり、勉強した数であり、そして自分が挑んだ事柄の数である。
 したがって今、何事にも挑戦し、一生懸命努力して欲しいのだ。点の数を増やす努力をしよう。
 アップルコンピューターを創業したスティージョブズは『未来に先回りして点と点を繋げる事は出来ない。君たちにできるのは過去を振り返って繋げる事だけだ。だから、点と点が何時か何らかのかたちで繋がると信じなくてはならない』と言った。
 人とひととを点と考えれば、全ての人とすでに繋がっている事を知ってほしい。例えば、アフリカの人ともアメリカの人ともユーロ圏の人ともイスラムの人ともである。
 すでに、その一端を皆さんは体験しているはずである。
 また、その関係を繋ぐのは、ビジネスかもしれない、ボランティアかもしれない、はたまた旅先の出会いかもしれない。そこには点と点を繋ぐなんらかの媒体が存在する。
 そして、そのチャンスは自分の強い意志と実行力に支えられている。人は夢を抱き、強く求めた時、それに必要な人間関係が浮かび上がり、その点と点を結び付ける事ができるのだ。
 それでは、それを現実のものとするには何が必要なのだろう。それは人としての誠実さ、優しさ、凡事を徹底する心の強さだ。
 多くの点を持つ為に学ぼう。それを繋げる為の人間性を養おう。
 皆さんが自らの未来を、自らの手で開き、社会に役立つことで、豊かな人生を送ることを祈念して祝辞としたい。
 皆さん卒業おめでとう。

 平成二十四年三月一日 
 星稜中学高等学校PTA会長 長野 幸浩
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