長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

あの日から一年


 2時46分、東日本大震災で犠牲になられた方々の鎮魂を願い静かに黙祷を捧げた。あれから一年が経つ。この大災害は私たち日本人に多くの悲しみ、苦しみを与えたが、同時に大きな気づきをも与えてくれた。
 人とひととの絆の大切さ、当たり前に生活できる事のありがたさ、私たちの生活は一人ひとりが自らの責任を全うする事で成り立っているという感謝の心、そして何より、人の心の優しさ、日本人としてのモラルの高さと我慢強さを改めて感じた。
 また、幸せの基準さえ大きく変えてしまった。震災直後に訪れた宮城県宮城県PTA連合会の江刺事務局長が『今回の津波で年老いた両親を亡くしたが、葬儀を出す事が出来ただけで幸せです』と語った言葉が忘れられない。
 復興にはまだまだ大きな時間がかかるだろう。現地では地元の人たちと共にボランティアの皆さんが被災地を支えている。様々な理由から直接現地で活動したくとも出来ない人たちもいるだろう。
 しかし、現地へ出向くだけが被災地への貢献ではなく、自らが与えられた仕事を全うする事が、被災地の復興に繋がる事は間違いの無い事実なのだ。
 私たちの企業でも毎日夜遅くまで消防車を作り続けてくれている社員の皆さんがいる。本当は毎日早く帰宅して家族と食卓を囲みたかったことだろう。
 また、今は卒業式の時期だ。子供達の卒業証書を受け取る様を見たかった社員の皆さんもいるだろう。震災の影響を受け工程が混乱した事もあるが、それを差し引いても私たちの管理不足が大きな原因である事には違いない。
 それにもかかわらず現場で命を懸ける消防職員、分団員の皆さんに消防車を届ける為にがんばってくれる事に深く感謝したいと思う。
 これからも私たちの使命を全うし、仕事を通じて被災地の復興に貢献したい。
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