長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

指揮者とアンサンブル

 オーケストラアンサンブル金沢は1988年に創立された。初代音楽監督岩城宏之氏だった。現在の音楽監督である井上道義氏が就任した当時コンサートでこんな話を聞いた事がある。うる覚えなので少々事実と違うかもしれないがご容赦頂きたい。
 井上氏は岩城宏之氏から一度アンサンブル金沢で指揮をしてみないかと言われタクトを振った事があった。その時感想を求められ、何とつまらないと思ったそうである。
 しかし、岩城宏之氏はあと数年するとこのオーケストラはとても面白くなるから、といわれ数年後再び彼らの前で指揮を執った時、その成長に驚いたそうだ。
 岩城宏之氏が育て上げたのである。指揮者は明確に自らの意思をオーケストラに伝えなくてはならない。指揮者の意志が曖昧だとオーケストラはその力を発揮することが出来ないのである。
 企業もそれに似ている。先ずは方向性を明確に意志表示しなくてはならない。そしてマネージャークラスはこうあって欲しい・・多分・・だろう、ではなく、期限をつけた明確な指示を出さなくてはならない。
 問題の原因のいくつかは期限の無い指示や、分かっているだろう、やっているだろうという曖昧さから発生している事が少なくないのだ。今一度自らを振り返り問題があれば素早く修正し、歩を前に進めて行こう。
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