イメージの力

　ロンドンオリンピックが盛り上がりを見せており、毎日眠い目をこすっているのは私だけではないだろう。
　ロンドンオリンピックが開催される一週間程前にミラクルボディという番組が放映されていた。オリンピック選手の持つ能力を化学的に解析するこの番組はとても興味をそそられた。
　特に今回メダルの期待を寄せられている内村選手の強さは空中のバランス感覚とイメージする能力が非常に優れていることが分かった。
　何れも毎日の非凡な練習のたまものである。空中でのバランス感覚は小学生の頃両親が経営する体操教室に導入されたトランポリンにより鍛えられた。
　そして、イメージ力は、何度もすりきれるほど見た当時のトップ選手のビデオテープによるものである。『コバチ』と呼ばれるその技を頭でイメージし、何度も何度も手を使って頭の中で繰り返した。
　するとある時やった事もない技が出来るような気がしたという。内村選手はそのイメージが消えないうちにその技に挑戦した所、いきなり『コバチ』を成功させてしまったのだ。
　イメージする力は仕事にもとても重要なのだ。営業戦略もある意味でイメージであり、技術開発もその例に漏れない。
　反対に言えば、イメージできないものを実現する事は難しい。仕事のストーリーをイメージしよう。導入からクロージングまで明確にイメージ出来たものは必ず実現させる事ができると私たちは信じている。