レストラン クチーナ

　そこには看板も何も無く、静かな住宅街の一角にそれはある。沖縄の名護市にあるクチーナはイタリアンレストランである。
　昨年、ツール・ド・沖縄市民レース２１０ｋｍに出場する為、名護市を訪れた時、地元のタクシー運転手が教えてくれた。看板も上がっていないけれど、とても美味しいのだそうだ。
　メニューも無く、お任せで食べたいものを手早く出してくれる。地元の食材をふんだんに使い、とても上品な味である。

　店の主人はとても気さくで、話をしていて、とても楽しい。人の良さが表情ににじみ出ている。昨年、また来るね、と約束したので、今回のツール・ド・沖縄でも皆で出かけた。
　私たちの事を良く覚えていてくれた。相変わらず、優しそうな笑顔は久しぶりに故郷に帰って来たような錯覚さえ覚える。今回も美味しい料理で私たちを迎えてくれた。
　帰りに、明日のレースで食べてと、沖縄産の黒砂糖をくれた。補給食に頂こうと思う。さあ、明日は市民レース２１０ｋｍである。昨年のリベンジは果たせるだろうか。全力を尽くすのみである。

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