長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

衆議院選挙に思う

 今回の衆議院議員選挙は何か釈然としない。と言うより、これから待ったなしの日本のかじ取りを任せられる政党があるのか不安がつのる。
 現在の日本には問題が山積している。東日本大震災からの復興、原発をはじめとしたエネルギー問題、TPP、外交、防衛問題、教育問題、年金問題、そして何よりも歳出の半分にも満たない税収の問題は深刻だ。
 先ずは、日本国のこれからのビジョンが見たい。こんな日本にする、というビジョンの下に今の問題の解決を図らなくてはならないだろう。
 私たち企業経営者はそれぞれが小さくとも企業経営を通じて社会に貢献し、経営を通じて人々の幸せの実現を目指さなくてはならない。私たちは地方の零細企業だが、私たちには、私たちに出来ること、やらねばならないことがある。
 特に、今回の選挙の争点については俯瞰的な視点が必要だ。原発の問題については、当然、無いに越した事は無いと思う。それは事実だ。
 しかし、その代替えのエネルギーはどうするのだろう。政治家の中には日本全体の原発はすでに殆どが停止しているから供給には問題が無いと仰る。ここにはコストという視点が欠落している。
 現在でも世界一高い電気料金である日本が火力を中心にした発電にシフトした時、何が起こるか想像力を働かせる必要がある。確かに、今の電力料金の決定の仕方には大きな問題があるのは承知している。では問題はどうするか、である。
 日本の経済、産業に大きな影響力がある電気料金というコストは、日本の主流であるべき実体経済を直撃する。さらに、現状でも全国平均で75%以上が赤字法人であるにも係わらず、消費税増税社会保険料すら、払う事が出来ず、営業利益率が1〜2%しかないその中で、消費税増税分を売価に転化できない中小零細企業が生き延びる事は難しい。
 今なすべきは国家のプライマリーバランスを詳細に透明性をもって見直す事だ。何が必要で何が不必要か。そこには戦略的投資の視点が必ず必要になってくる。
 選挙カーから聞こえてくる、言葉にはあれは反対、これは反対、原発ゼロを目指すと言っているが、その結果が何処にどの様な影響を及ぼすか、そしてエネルギーをどう担保するのかか全く見えない。
 自分の好き勝手な事を言ってスッキリしているようでは政治家にも経営者にも不適格だ。私たちは少なくとも、企業経営に責任を持っている。自らの発言に責任を持つ政治家に期待したい。私たちは私たちのやるべき事を気概を持ち、全力で行って見せる。
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