長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

暗黙品質を定める

 私たちのものづくりの理念は『人の命を救うために、自分の命を懸ける人たちのために』消防車両をつくりこむ事にある。ものづくりの理念はその根幹をなしそれを実現させるのは消防車両をつくり込む『ひと』である。
 ものづくりの理念を理解し、その実現に取り組むのは紛れもなく『ひと』なのである。消防車両を製造する際に、仕様書そのままに消防車両を製造しても決して使い易い物にならない。使いやすい消防車両をつくる為には、その行間を読むことが大切なのである。
 消防車メーカーとしてのノウハウは仕様書に表れない部分をどうつくるかにある。この部分を私たちは暗黙品質(NMSD:ナガノ・マニュファクチャリング・スタンダード)と呼び、明確に定めたい。
 これまで、暗黙品質は明確なものが定められておらず、設計者、製造チームによりバラつきがあった事は否めない。消防車両はこのようにあるべきだ、という経験と思想を集約し、NMSDの制定を行う事が重要だ。
 そこには、この車両はどの様に使われるのか、どう製造すれば使いやすいものになるのかを議論し、消防車両のあるべき姿を導き出さねばならない。
 私たちには79年間の消防車両製造のノウハウがある。それを形にし、連綿と受け継いでいく事がお客様にご満足いただける消防車両を実現できるのだと信じたい。
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