長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

庭師は松の木だけを見て剪定しているのか

 桜の季節も終わり、兼六園ではそろそろ菖蒲の時期を迎えるのではないだろうか。名勝兼六園は1676年加賀藩五代藩主前田綱紀により造られ、その前身は蓮池庭と呼ばれた。
 兼六園には多くの樹木が植えられているが、その中でも唐崎の松はとても見事な枝ぶりである。兼六園の庭師は唐崎の松だけを見て、それを剪定しているのではないと聞く。
 霞ヶ池や徽軫灯籠、そして兼六園全体のバランスを見て松の剪定をしている。例え松だけを立派に剪定しても、兼六園全体のバランスが取れていてはじめて、唐崎の松は映えるのだ。
 だから、唐崎の松の直近でそれを眺めるのと、大きく引いて眺めるのとではどちらが風情があるだろう。殆どの人は全体の風景の中のそれに風情を感じると思う。
 エンジニアリングの世界では木をみて森を見ずというが、これは企業全体に言える事だ。部分を見ているだけではその良し悪しは分からない。
 先ずは全体像を押さえた上で、部分を見る必要がある。枝葉を論じるのではなく幹を論じよう。目的は何か、何故それをするのか。そこを押さえておけば、目的からブレはしない。
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