長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

奇跡のリンゴ

 もう、三年にもなるだろうか、ある研修会で腐らないリンゴがあると聞いたのである。そのリンゴは完全な無農薬でつくられており、時間が経っても水分が抜けて萎んでいくだけで決して腐らないという。
 その話にとても興味を持ち、後に調べてみると弘前市に住むリンゴ農家、木村秋則氏が栽培している事がわかった。その後彼の書いた『奇跡のリンゴ』という本を読みとても感動した事を覚えている。
 リンゴは農薬無しでは栽培する事が出来ない果物なのだ。それを、農薬や除草剤、そして有機肥料すら使わず、栽培を成功させたのは彼の信念だったのである。
 その苦労は並大抵の事ではなかった。リンゴ農家が10年近くもりんごを収穫できないということは何を意味するかは理解できるはずだ。一事は自ら命を絶つことすら考えたが、彼の執念はひとつの答えにたどり着くのである。
 それは、これまで彼は農薬に変るものばかりを探してきた事に気付く。リンゴの木が病気になり虫にやられるのは結果なのである。何故、病気になり、虫にやられるのか、それはりんごの木が弱いからである。
 何故弱いのだろう。それは自然を無視し、虫がつくからと言って農薬を撒き、栄養を与えなければといって肥料を撒くからリンゴは過保護になり弱くなった。彼は地上に出ている木や枝や葉ばかりを見ていた事に気付くのである。
 本当の答えは土にあったのだ。りんごの木が自分自身で育つ事ができるように彼は土を自然に戻し、畑の環境をまさしく大自然に戻す事に注力するのである。その結果、弱々しいりんごの木は活力を取り戻し、病気にも、害虫にも負けない木になった。その結果、腐らないリンゴが出来たのである。
 今度、この物語は実話として映画化される。是非、見てみたい映画のひとつである。
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