長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

食べ残されたエビに涙・・・

 テムラック・チャオ氏は今から15年前に金沢ロータリークラブが米山奨学生としてお世話をした。昨年、タイからの視察団を率いて石川の地に戻ってきた。15年振りに例会に出席し、米山奨学生となったお陰で、多くの事を日本で学ぶ事が出来た、と語った。
 彼は、今ではタイの地元ロータリークラブの会長を務めている。
 私は今年、米山・国際委員長を務める事になった。現在、テムラック・チャオ氏の地元クラブとの間で国際奉仕事業を企画している。
 国際奉仕事業には様々なメニューがあるが、今回、彼の地元で問題になっているのはマングローブの森が失われつつある事である。マングローブは水を浄化し、エビなどの海洋生物の住みかになっている。
 それが破壊される事は地元の漁師たちの経済活動にも大きく影響を及ぼすのである。
 彼の父親はエビ(ブラックタイガー)の養殖を生業としていた。幼い頃、エビは日本人のために養殖しているのでお前たちは食べる事が出来ない、と父親に言われた。決して豊かではなかったのだろう、その意味を幼心に理解したのだと思う。
 そして、留学生として来日し、星稜大学、金沢大学で学んだ。その時、日本で食べ残され残飯として棄てられた海老フライを見て彼は心を痛め、涙したという。父親が精魂こめて養殖したエビをいとも簡単に捨ててしまう事にショックを受けたのである。
 彼は、日本人は頂きます、御馳走様でした、の意味を今一度考えて欲しいという。飽食の時代、私たちは物のありがたさをを忘れ、粗末にしている事に気付かねばならないのではないだろうか。
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