長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

木に学ぶ

 無農薬でリンゴの栽培に挑戦したのが、木村秋則氏である。実はリンゴを農薬を用いずに栽培する事は至難の業なのだ。
 彼はリンゴ農家であるにもかかわらず、10年の年月をリンゴ農家として無収入で過ごさざるを得なかった。それ程、リンゴを無農薬栽培する事は困難を極めたのだ。
 当然家族は困窮し、生活もままならなくなった。家族に迷惑をかけるのは私が頑固だから・・・
 彼は自殺を決意し、岩木山に登る。そこで見たものは、農薬も肥料も撒かないのに大きく茂った自然のリンゴの木(後にクヌギの木と分かるのだが・・)だった。
 何故なのか?彼は、その答えが土にある事に気づくのだ。これまで、無農薬と言いながら農薬に変わるものを探していたのだ。そして、目に見える木の幹、枝、葉っぱの部分だけを何とかしようと思っていたのだ。大切なものは目に見えない。
 根っこと、それを育む土に答えはあったのである。リンゴの栄養を奪うと思っていた、雑草にも役割があったのだ。自然の生態系に、不必要なものはなく、全てに意味がある。
 彼は、土を、そして生育環境を自然の生態系のバランスそのものに戻す事が、リンゴの木、そのものを強くする事に気づく。
 そして、不可能と言われていた、リンゴの無農薬栽培に成功したのである。
 大切なものは目に見えない。見ようとしなければ見えないのである。私たちは強く問題意識さえ持っていれば、全てのものから学ぶ事が出来るのである。
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