観客を魅了した真央、審判を魅了したキムヨナ
ソチオリンピックが現地時間23日の夜に行われ17日間の大会に幕が降ろされる。
女子フィギュアの浅田真央選手の演技を改めて拝見したが、見ているだけで目頭が熱くなり涙があふれて来た。
本当に、素晴らしい演技だった。
そして、観客を魅了したのは間違いなく、浅田真央選手だったと思う。反面、審判を魅了したのはキムヨナ選手だったのだろう。
今のフィギュアの採点方法では、観客を魅了し、感性に訴える演技よりも、点数が高くなる演技が金メダルを取るのである。それは、観客の視点や感性から少なからずかけ離れているように感じるのは、私だけではあるまい。
荒川静香選手が現役の頃、加点には関係のなかったイナバウアーにこだわった姿は心を打った。点数が高い事と、観客を魅了する事が違うのだと、ソチオリンピックは教えてくれた。
定量的に、判定するには仕方が無い事なのかもしれないが、スポーツとは、フィギュアとは何なのかを考えてみると、現在は、枝葉を論じている事に気付くだろう。