長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

受けた恩は石に刻み、かけた情けは水に流す

 実は、昨日の話には続きがある。駆逐艦『雷』の工藤俊介艦長に命を助けられた旧イギリス軍士官サムエルフォール卿は2003年10月26日に初来日している。
 それは、海上自衛隊の観艦式に参列し、旧日本海軍『雷』の元艦長の工藤俊介氏にひと目会って礼を述べるためであった。
 サムエルフォールは、84歳になったその時まで、工藤艦長の事を一時も忘れた事は無かったそうである。
 そして、彼が、その事実を語るまで日本人の誰一人としてその史実を知らなかったのである。それは、工藤艦長が、それに対して、硬く口をつぐみ誰にもその事を語らなかったからであった。
 工藤艦長はイギリス兵420名の命を救ったことを、誰にも語らず、サムエルフォールは、命を救われたことを一時も忘れなかったのである。残念ながら工藤艦長は昭和54年1月12日、77歳の生涯を静かに閉じていた。
 『受けた恩は石に刻み、かけた情けは水に流す』まさしく、これを地でいった出来事だったのだと思う。
 杉原千畝が、多くのユダヤ人の命を救ったように・・・
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