星稜高校入学式祝辞
新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。
さて、みなさん、もし、私たちの人生が八十二年だとすると、それを日に換算すると何日になるでしょうか。
そう、計算すれば約３００００日になります。私たちは、一年、二年という『年』という単位で長さを測ると長く感じるものですが、『日』という単位で考えると短く感じます。
この私たちに与えられた、３００００日という時間を何に振り向けるかで人生は大きく変わります。人生は３００００日の積み重ねです。スマートフォンやコンピューターゲームプレイヤーを楽しむことを私は否定しません。
しかし、３００００日という限られた時間の中で、もし皆さんが社会に貢献し、豊かな人生を送りたいと思ったら、この時間を何に投資すべきか、言うまでもないでしょう。
一日の時間は全ての人に平等です。要は、その時間の使い方が皆さんのこれからの未来を決定していくのです。これから皆さんには、様々な機会が与えられ、それを選択するか否かを意思決定なくてはならない場面が、数多くあります。
多くの場合、それを選択するか否か、皆さんは迷うことになるでしょう。しかし、そんな時は、やってみることなのです。
今日、自分自身の五十数年の人生を翻ると、やって失敗した後悔は、すぐに忘れてしまいますが、やらないで後悔したことは一生残ります。
若さとは、挑戦するエネルギーと失敗を恐れない勇気です。迷ったら、機会をつかんで欲しいと思います。必ずそれは、皆さんの人生を豊かにしてくれるはずです。
さて、これから、一緒に時を過ごす、ここに集う仲間たちは、皆さんの財産になります。仲間を大切にしてください。そして、進んで人をサポートし、人を助け、社会の役に立ち、稲置学園の建学の精神『誠実にして、社会に役立つ人間の育成』を具現化する人材として活躍してくださることを祈念しています。
保護者の皆様、本日はお子様のご入学おめでとうございます。彼らはこれから高校というステップに進みさらに成長する事でしょう。
子供たちが掴んだ機会の数が、彼らの人生を豊かなものとしてくれると信じています。私たちは、親として子供たちに多くの機会を与え、子供たちが誠実に人生を歩んでくれることをお祈りし祝辞といたします。
