長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

春と夏の間(はざま)に・・


 春の立山連峰は、雪が溶け、雷鳥も冬毛から夏毛に生え変わる時期だ。
 しかし、ちょっと油断をすると、真冬に逆戻りするのも、この時期ならではだ。
 雷鳥沢から、劔御前を望むと大きな雪渓が待ち構えていた。夏はジグザグと長い道のりを登らねばならないが、今は直登で劔御前小屋を目指すことができる。
 取り付き点から、ルートファインデングを行なう。所々、クラックが入っているので注意が必要だ。昨晩は気温が下がったので、早朝は所々雪がクラストしている。大事を取って途中から、アイゼンを装着する。
 青空と雪面への照り返しは、肌をチリチリさせるが、過日、春山の白山でえらい目にあったので、今回は、しっかりと日焼け止めを肌にすりこんだ。
 ピッケルを打ち込み、一歩いっぽ、劔御前小屋を目指す。アイゼンがサクサク効いて気持ちが良い。
 途中から夏道が出てきたので、アイゼンを外す。劔御前小屋は、まだ、営業しておらず、目の前に雪を冠した劔岳が顔を覗かせていた。
 劔御前から、別山、真砂、富士ノ折立、大汝、雄山と縦走する。後ろを振り返ると、北側にある大きな雪渓と雄大剱岳を望む事ができる。生きていて良かったと感じる一瞬だ。
 山へ来るといつも思う事がある。大自然の中で、私たちは、生かされている。私たちは地球の一部であり、決して共生しているのではないという事を。
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