長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

早月尾根を行く


 早月尾根は、北アルプスの名峰剱岳の一般ルートのひとつである。
 富山県上市の馬場島から剱岳の山頂まで、その中長いルートの中で水場は早月小屋だけである。
 標高1000mの馬場島から標高2999mの剱岳の山頂まで、標高差1999m、歩行距離約16kmの長丁場だ。
 特に距離の3/4は、樹林帯で登山道には、多くの木の根っこが剥き出しになっており、雨の後の登下降には十分な注意が必要である。
 早朝5時30分に馬場島を出発、早月小屋には8時40分に到着。まずまずのペースである。ここから、先がまた長い。早月小屋から剱岳山頂を望むことはできない。
 9時には早月小屋を出発。樹林帯から岩綾帯に入ると、剱岳がその厳しい顔を現し始める。脆く崩れやすい岩綾帯は、落石に十分に注意が必要だ。
 途中、難所カニのハサミを通過すると、山頂はもう直ぐだ。土曜日にもかかわらず、剱岳の山頂は、そんなに混んでいなかった。

 地元富山県のローカール放送の女性アナウンサーがクルーと共に、バリエーションルートから山頂にやってきた。どこから来たのか尋ねると、仙人峠から北方稜線を通ってきたとのこと。
 ここは、道に迷いやすく危険なルートだ。山岳カメラマンも大きなザックを担いでよくやってきたものだ。山頂の神社でみんなで奇声をあげて、テレビカメラに収まった。
 持ってきた、マス寿司をペロリと平ら挙げ、下山する。帰りは、言うまでもなく長く、険しい急勾配が、体力を奪い、足から踏ん張る力を奪うのであった。
 馬場島に着いた時は、もうフラフラで、二度と早月をピストンするるまいと誓ったのである。
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