長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

車体軽量化の意義


 難燃性GFRP製消防車両ならびに、ALPAS(アルミパネルシステム)製消防車両は、いずれも市場からの要求に答えたものだ。
 実は、軽量化は目的ではないのだ。大切な事は、軽量化をして何をするか、なのである。私たちは、軽量化する事により、重量削減をした部分を、タンク容量を増すことに充てた。
 軽量フレームは、CD−1(小型消防車両)で従来700リットルしか搭載できなかった水を、1350リットルまで増すことに成功した。
 実はこの1350リットルという数字にも私たちは、根拠をもって開発を進めたのである。通常20〜30平方メートルの面積が、燃焼し火が壁を伝い、天井に到達した状態を中期火災と想定すると、それを叩くためには、350リットル毎分の放水を約3分間継続する必要がると言われている。
 すなわち、1050リットルの水が必要となるのだ。さらに、消防車両には、放水できない水(ポンプ、配管、ホースに滞留する水)が200リットルほどある。これを加えると、1250リットルの水の積水が最低限必要になる。
 今回の1350リットルを積水する意義は、この中期火災を叩くことができる車両の開発にあったのだ。
 軽量化は、その為の手法であり目的ではない。これらのことをものづくりの現場にも丁寧に伝え、お客様が求める車両を製造するのが私たちの使命なのである。
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