長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

金沢市消防出初式



 今年の冬は何やら暖かい。金沢市の消防出初式と言えば雪景色が絵になるが、この数年は雪のない出初式である。
 金沢城公園で開催された金沢市消防出初式は、新幹線効果のためか多くの人出でにぎわった。
 今から約340年前の江戸明暦の大火(明暦3)は江戸の町に壊滅的なダメージを与え、それを機に時の老中稲葉伊代守正則が江戸の定火消しを率いて、1659年1月4日、上野東照宮前で『出初』を行ったことが由来とされている。
 その後、常火消しの他、町火消しにも定火消の『出初』をまねる習わしが伝わった。町火消しは定火消の『出初』と区別して『初出』と称したのである。即ち、出初は常火消し、初出は町火消しの行事だった。
 そして、1月4日に木遣歌を歌い、はしご登りなどを、それぞれの48組の町内で行った。現在は様々な都合から本来の1月4日に出初式『初出』を行うところは非常に少なくなり、それぞれの事情で4日以外に開催されることが多くなったのである。
 加賀鳶の代名詞とも言われる梯子登りは、明治二年、江戸から三十八名の加賀鳶が金沢に召し寄せられ、二年後に帰京した。その間金沢の町火消しに梯子登りの技が伝承された。
 実は、梯子の段数が江戸と金沢では異なる。江戸の梯子は、は(8)、し(4)、ご(5)で足すと、十七段であるが、金沢の梯子は、十四段である。これが何故かは分からない。
 何れにせよ、江戸の文化と金沢の文化が融合し、今の加賀鳶があるのは間違いのない事実であり、現在の金沢に連綿と受け継がれているのである。
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