長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

放水機能を放棄しない

 年末に発生した糸魚川の大火について興味深い資料を目にした。火災の覚知から、通報、出場、消火に至るプロセスを時系列を追って書かれていた。
 初期消火が殆どなされていなかったのでは無いかという事や、烈風火の下の消火の難しさ、狭隘地の住宅密集地の消火の困難さ等、糸魚川の火災があそこまで拡大した理由を垣間見ることができる。
 消防力の充足率も交付税の基準から見れば十分以上に充足されているが、一棟炎上火災を基準にしているにすぎず、今回の様な大規模火災においては、十分とは言えなかったのだろう。
 消防車両は、その目的に従い車両車両総重量の制約もあり、ある時期からより専門車両化し、放水機能を放棄してきた。救助工作車が製造され始めた当初は、当然の様に動力消防ポンプが搭載されていたのだ。
 文献には、『最後に消防に求められるのは、やはり放水機能ではないか』と記されている。市民の負託にこたえるために、消防は様々な形態に進化してきた。しかし、その基本は、消火である事は言うまでもないだろう。
 これからも、多様化する災害に対峙する為に、多機能を有する車両が開発されるだろうが、消防車両である以上、放水機能を放棄してはならないと思ったのである。
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