長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

その道40年

 ひとつのことをコツコツ続けることで、どのような場合でもある一定の域まで達する事ができる。
 昨日、立山の登山相談所で出会った、もう70歳に近いと思われる男性登山客は、遭難対策協議会の隊員から、ここ数日の寒気で山の様相は真冬に戻っているから十分に注意するようにと言われているのに、もう40年も登っているルートだから大丈夫だと言い張っていた。
 特に、彼のアタックするルートは最難関の一つ源次郎尾根だ。『ロープは持っているか』と言われ持っていないという。
 源次郎尾根は懸垂があるのでロープなしでどうやって下るのだろうと思い、聞き耳を立てていると、またしても40年も登っているルートだからと言って聞かないようだった。
 自己責任と言ってもそれで済まないのが山だ。何か事情があるのだろうが、せっかくの40年の経験を活かして安全な登山をしてほしいものだと思ったのである。
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