長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

理屈を理解する

 流体機械(消防車両)を操作する際に注意しなければならない事のひとつが、ウォーターハンマー(衝撃波)のコントロールだ。
 従来では、機関員が放水口の開閉のコントロールを行っていたが、昨今ではクワァドラノズルをはじめとした、ガンタイプノズルが主流になって来ている。
 これらは、手元で水流のコントロールや放水パターンのコントロールが行えることが大きなメリットだ。
 一方では放水口の開閉をノズルで容易に行う事ができる為、時には急激に放水を遮断することから、ウォーターハンマーを発生させることになる。
 ノズル圧で0.7Mpaが標準であるため、これを急激に遮断した時のウォーターハンマーはかなりの衝撃をポンプ装置をはじめとした、流路に与えることになる。
 特にタンク水で放水している際は、衝撃波は最端部のタンクに音速を超える速度(1、425m/s)で伝播し、場合によってはタンクを破壊してしまうことになる。
 従って、タンク車を運用する機関員は放水口の開閉はゆっくりと行うように訓練されているが、筒先員はこれを知らない場合が少なくない。
 急激にノズルを遮断する事で、ウォーターハンマーを発生させタンクを損傷させてしまうケースは昨今増えてきているのも、ガンタイプノズルが普及してきたからだろうか。
 理屈を理解し運用する事がとても大切だと感じる。私たちはハード面だけではなく、運用の技術も伝えて行く必要があると思ったのである。
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