プロの技

　登山技術について書かれた本や、情報はインターネット上に多くある。それ自体は悪い事では無く、これまで熟練者から直接学ばなければならなかった事も身近になったと言える。
　しかし、そのような情報源からは学ぶことができないプロの技もある。
　過日、立山で知り合った山岳ガイドに確保理論、ロープの基本技術について講習を受けた。登山技術は、日進月歩で変化してきている。自分たちが知っている事がそれで良いのかを確認し、技術の向上を図るためだ。
　ロープワークについてもある程度は知ってはいたが、その理由や、実際に現場でプロが使う方法を教えてもらった。ともかく、これまで私たちが正として来た事が似て非なるものだと気づいた。
　全てには理由があり、実際に現場で使う技は緻密で確実だ。確かに安全を最優先しシステムを構築する事も重要だが、そのような場面に長くとどまらない事もさらに重要なことだと学んだ。
　机上の理論では無く、実際に現場で使われている技術は素晴らしい。
　何事も仕事に通じるのは言うまでもないのである。

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