長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

2999mでも蒸し暑い


 石川県では最高気温が2時の段階で36度を超えた。
 基本的に標高が100m上昇すれば0.6度温度が下がる。したがって標高2999mの剱岳山頂では、地上よりも約18度気温が低い事になる。
 登山口の馬場島をスタートしたのは4時50分だ。外に出ると何時もとは違う気温にいやな予感がする。早月尾根は剱岳の登山ルートの中で非常に長い樹林帯を登る。登山道の途中には早月小屋が整備されているが、この時期はまだ小屋明けの準備中だ。
 水の補給は出来ない事が予想されるので、ハイドレーションに3リットル、500mlのペットボトルを2本、合計4リットルを背負い出発した。
 直ぐに予感は的中した。樹林帯は風もなく恐ろしく暑い。歩き始めてすぐに汗だくなる。熱中症対策に梅干しとカルシウム・マグネシウム剤を準備し、水と共に補給する。
 標高をあげても一向に気温は下がらず、脱水症状の兆候が・・・さらに水分を補給し歩き始める。早月小屋に到着する前に脱水になれば山頂は難しくなる。
 小屋では小屋明けの準備をしている小屋番から、この先はかなり雪渓の状態が悪いので注意をするようにアドバイスを受ける。昨日も雪渓を前に何人かの登山者が登頂をあきらめたと言っていた。
 標高2600mを過ぎると、状態の悪い雪渓が顔をだす。岩稜と雪渓の間はシュルンドが形成されており、雪にストレスを与えないように丁寧に登る。多分、2600〜2700m辺りの雪渓が核心部だったように思う。
 山頂では遠くを見渡せるほどの視界は無かったが、まずまずの天候に恵まれた。下山も汗だくになりながら早月尾根を下山した。毎年、早月尾根の日帰りは自分の体力のバロメーターにしているが、こんなに厳しい早月尾根山行は記憶にない。飲んだ水の量は早月小屋で分けてもらった4リットルを加えれば8リットルにもなった。
 涼を求めるはずが厳しい登山になってしまった。せめて山頂ぐらい涼しくあって欲しいと思ったのである。
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