老舗の挑戦
原了郭は京都の八坂神社の傍で香辛料の商いをしている。その代表は七味唐辛子、一味唐辛子、そして原了郭といえば黒七味があまりにも有名である。
創業元禄十六年(1704)からその製法は、一子相伝であり、現在では13代目がその技を受け継いでいる。また、全ての工程を作業にて製造しているので多くをつくることができないそうだ。
金沢で原了郭の黒七味を手に入れることが出来ないので、京都に行った際には買い求めたい一品である。
その、伝統と歴史を誇る原了郭が何とカレーのスパイスの製造を始めたと言うから驚いた。
しかし、あの原了郭が、と言うよりは、原了郭のカレースパイスなら何あるかもしれない、と言う期待感の方が大きいのだ。
何故なら、これまで伝統を重んじ黒七味を大量に生産し、事業の拡大を目指す事無く、品質を頑なに守ってきた姿勢がその様な評価に繋がるのだと思う。
守るべき伝統に甘んじる事無く、未来に挑戦する原了郭にエールを送りたいと思う。