長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

柳田大祭


 本当なら昨日に書きたかった内容だったが、家に着いたのが夜中の一時を過ぎていたので、さすがにそれからブログを更新する気力が無かった。
 先日、消防車の入魂式に出かけた際に神事が行われた神社の中にお神輿が5基奉納されていたので『珍しいですね』というと、『柳田大祭のときにキリコと一緒に村の中を練り歩くんだよ。良かったら見に来なさい。』と言われ、お言葉に甘えて出かけることにした。
 共同で事業を行っている会社の社長さんを誘うと、『柳田には知り合いがいるから行こうか』と言う事になり、夕方五時半に金沢を出発し、柳田へ向かう。
 柳田には丁度七時に到着し、柳田分署で池田分署長と待ち合わせる。しばらくすると、もう『出来上がった』池田分署長がやって来られて、一緒に先日、入魂式をした、分団の班長さんの家にお邪魔する。
 驚いたのは大広間に机が所狭しと並べれられ、近所の人たちが大勢集まって、大宴会の真っ最中だった。よそ者の私達がお邪魔しても『いいのですか?』と尋ねると、能登の祭りは尋ねてきたお客様を誰でも家に上がってもらいもてなすのだそうだ。
 だから、知らない人同士が皆でお膳を囲み仲良くなってしまう。しばらくすると池田分署長のお子さん達がやって来られ、お酌をして頂いた。本当にみんな心が温かい。『能登はやさしや土までも』という言葉を地で行っていると思った。

 しばらくすると、柳田分署の前分署長さんの家に行こうということになり、千鳥足で夜道を歩きながら空を見上げると、満天の星空が広がっていた。
 こんな素晴らしい星空を見るのは何年ぶりだろうか。空気がとてもきれいで光が無いからだろう。
 前分署長の家にお邪魔すると、そこには消防団長、副団長、前能都分署長、前内浦分署長をはじめ消防OBの方々が沢山いらっしゃっていた。とても懐かしい顔に嬉しくなってしまった。
 前柳田分署長さんは私たちが今回ご一緒した会社の社長さんとはとても古い友人で、大変お世話になったということをしきりに話されていた。誰にでも区別することなく、接して来られ、誰でも頑張る人を応援してきた結果が今の人間関係をつくり上げている。素晴らしいことだ。
 そんな事を本人はもう忘れておられるようだが、前分署長は何から何までお世話になた事を一つひとつ思い出されて話されていた。それを聞いていて『かけた恩は水に流し、受けた恩は石に刻む』という言葉を思い出した。まさしく、それそのものだと思った。
 その後、また『次へ行きましょう』と言われ、とうとう三件目のお宅にお邪魔する。上の写真はそこでご馳走していただいたお膳でもう、お腹が一杯で殆ど手をつけることが出来なかった。この家には金沢美大の学長さんもお見えになっていた。
 今回の柳田大祭には『キリコ』といわれる法灯を担ぎ村の中を練り歩くのだが、あまりにも大きい為、村の若い衆が居ないと担ぐことが出来ない。今年は星稜大学の学生二十人ほどが助っ人に来ているようで、キリコを担ぐことがようやく出来ると話しておられた。こんな所にも過疎化の影響が出ているのだと感じた。
 伝統のある祭礼を受け継ぐ為にも過疎化、少子化の問題は避けては通れない。
 今回、お招き頂き生まれて初めて能登のお祭りに触れ、人の温かさと、絆の深さを強く感じた。そして、より良い人間関係をつくり上げることが人生を豊かにすることが紛れも無い事実だということを学ぶことが出来た。
 今回お世話になった皆さん本当にありがとうございました。
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