長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

一番に受け継ぐは理念、技術ではない・・

 私たちの企業は、ほんの十数年前までは年間数十台をつくる地方の本当に小さな消防車メーカーだった。
 一台一台をお客様のご要望に合わせて専用設計し、頑なまでに消防車両をつくり込んだ。したがって、私たちの製造する消防車両は工業製品であるにも係わらず、故障の少なさは驚かれたものだ。
 それは、初代社長、前社長が自ら図面を引き、陣頭指揮をとり、厳しくものづくりを指導した結果だったといえるだろう。
 現在では消防車両に対するお客様のご要望も高度になり、難易度も高くなった。しかし、環境が変わろうと私たちの使命は変わらない。『人の命を救うために、自分の命をかける人たちのために』消防車両をつくり込む事にあるのだ。
 今一度その使命を再認識して欲しい。そして、技術を受け継ぐ事も大切だが、頑なまでのものづくりの理念を受け継ぐ事が何よりも優先され、初代社長、前社長が身を持って示したものづくりの厳しさを受け継ぐ事が何よりも大切だと心して欲しい。
 さらに、組織としてものづくりの仕組み、管理方法を全力をあげて改善する事をここに約束したい。
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