長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

昔は・・・

 私たちのものづくりのベンチマークは、自社の車両だ。それも、過去のものづくりのに代表されるものだ。こんなことを言うと、技術が後退しているのと勘違いされてしまうが、技術の事では無く、思想のことである。
 ものづくりとは、思想である、と過去に何度も申し上げてきた。脳みそでイメージした事がかたちになるからだ。気づいたら自然にかたちが出来上がっていたなどあり得ない事だ。
 核になる技術は、確かに向上した。新素材の採用や新たなアプローチでのものづくりなど、十年前に比べれば圧倒的に進化した。しかし、細かい配慮が退化してしまったのではないかと、思う事がある。
 特に、前経営者の頃のものづくりと比べられることがある。昔は・・・細かいところまで指摘するところがなかった、完璧だった、と言われる事がある。
 その違いは何なのか・・・品質は飛躍的に向上したが、使い手の立場に立ってつくる、現場で消防士の皆さんがどの様に使うのか、したがってどうつくらねばならないのかということにもう一度目を向ける必要がある。
 私たちは、芸術品をつくっているのではない。現場でどのように使われようと、信頼されるものづくりをしなくてはならない。それが、消防車両をつくるという事に他ならないのだ。
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