長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

なぜ80mm吸管なのか

 日本の消防車両の放水能力は、二本の吸管を水利に投入した時に発揮することができる。
 私たちは、お客様を訪問した時に実際の運用について尋ねて見たところ、殆どの消防機関では、初動の吸水管の水利への投入は一本だった。
 それには様々な理由があるが、実体として吸管一本での運用がなされている事実があったのである。
 さらに、実際には吸管一本では吸水量が足りないと感じる場面も少なくなく、さらに吸管を追加投入するには、マンパワーが必要になる実体も判明して来たのだ。
 ヨーロッパでは、4〜5インチ(100〜125mm)の吸管一本を使用し吸水量を確保しているが吸管の直径を太くすると重く硬くなるという反する問題が露呈する。
 そこで、現在国内で一般的に使用されている75mm吸管の機械的特性はそのままに、吸水量を向上させるための口径を研究したのである。
 その結果、82〜83mmが最もバランスが取れていることがわかったのだ。
 80mm吸管は、75mm吸管に比べ約20% の吸水量を向上させることに成功し、吸管一本での消防活動の可能性を大きく広げる機会を提供することができたのである。
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