長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

たらいの水

 子供の頃、たらいの泡の話を聞いた事があった。たらいにの表面に浮かんだ泡を集めて見なさいと言われ、自分のところに引き寄せても、引き寄せても泡は手の間をすり抜けてしまう。
 しかし、その泡を向こう側に押しやれば、泡は自然と向こう側にかたまるのだ。
 実はこの話は二宮尊徳のたらいの水の話が大元だったようだ。
 水を自分のほうに引き寄せようとすると向こうへ逃げてしまうが、相手にあげようと押しやれば自分のほうに戻ってくる。
 幸福を独り占めしようとすると逃げてしまうが、相手のために尽くしていると幸福は勝手にやってくる、という教えである。
 しかし、この話には前段があるそうだ。自分自身は、空っぽの『たらい』として生まれてきたのだ。そして、いま入っている水は、両親やすべての先人、先輩たちに頂いたものだという『有り難さ』に気がつくことが出発点なのだ。
 人は自分自身で勝手に大きくなったのではない。自分の計り知らないところで、自分のたらいに水を満たしてくれた人たちがいる事実に考えを巡らす。
 自らに反省・・・
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