長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

16年前のチケット

 一人の女の子が、家族と東京ディズニーランドに出かけたことからこの話は始まる。
 多くあるアトラクションの中から、人気のビッグサンダーマウンテンに乗ろうと、彼女は長い列に並んだ。
 自分の番なった時、身長が足らず残念ながら当時三歳だった彼女は、それに乗る事が出来なかったのである。その時、キャストは一枚のチケットを彼女に渡した。そのチケットには、ビッグサンダーマウンテン未来のチャレンジャー証明書と書かれていた。
 それに乗る事が出来る身長になったら、このチケットをキャストに見せると一番先頭に行けるとも書かれていた。
 16年が過ぎ去り、その女の子は19歳になった。
 そして、母親が大切にしまっておいてくれた、そのチケットを持ってディズニーランドに行ったのである。そのチケットに書かれていた事は本当だったのだ。
 ディズニーランドのアトラクションは長時間並んで乗る事が少なくない。何時間も並んで乗れなず、ガッカリした彼女の心をキャストは知っていたのだ。
 世の中で、『出来ません』、と一言で済まされてしまう事は珍しくない。相手の立場に立った小さな思いやりが、相手の心を豊かにし、その豊かな心はまた、多くの人の心を豊かにしてくれると信じたい。
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