それは正しいのか、常に疑ってみる
私たちのものづくりは、専用設計が基本だ。したがって、量産品に修正を加え、次に新しいものを生み出していくプロセスとは似ている様で異なる。
ハンドメイドであろうと、ある一定の基準をもってものをつくる事は大切だ。その基準があるからこそ、それで良いのかという議論が成立するのだ。
実はこれまで、私たちは専用設計とは何かという基準を持っていなかった。限られた時間の中ですべての消防車両を一から専用設計することなど物理的に不可能だ。
ある時、これが大きな問題として私たちの前に立ちふさがった。私たちはこれまで設計してきた消防車両を整理し、本当にこれでなくてはならなかったのかという疑いの目をもって設計を精査したのだ。
結果としてCD−1型の数百種類もあったフレーム構造は、三種類程に集約する事が出来たのである。都合よく専用設計という言葉を使い、標準化を怠ってきた結果、数百種類のフレーム構造を持つことになり、コストアップとさらに品質を担保出来なくなっていたのである。
これまでやって来た事を変えるには大きなエネルギーが必要だ。変えたくないと思っていても周りは大きく変化している。
変化する為には、それで正しいのか、それで良いのか疑ってみることが必要なのである。
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