長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

地獄のクリア谷周回


 飛騨山脈にある傘をかぶせた様な様相で、どこから見てもひときわ均衡のこれた山が笠ヶ岳である。標高2,898 mのそれは、一昨年奥穂高岳から眺めた時、沈む夕日が反射し、燃える様に真っ赤に染まって見えた。
 笠ヶ岳は一般的には笠新道からアプローチをする。樹林帯は急登が続くが、比較的足場が良いので登りやすい。杓子平まで登ると一気に眺望が開け目の前に雄大笠ヶ岳が現れる。
 杓子平から抜戸岳の稜線までは緩やかな登りが続き、遥か先に見える縦走路の美しさは筆舌に尽くしがたい。
 ほとんどの登山者が登頂後、笠ヶ岳山荘から笠新道へ下山するが、笠ヶ岳山頂からクリヤ谷に下りるルートがクリア谷ルートだ。
 事前の調査では、このルートは長く厳しいルートとして知られており、このルートを下る登山者は少ない。
 実際に、クリア谷ルートは、バリエーションルートの様相を呈し、岩綾帯、這松帯、渡渉点、樹林帯など本当にバリエーションに富んだルートだった。
 その変化に富むルートに共通していることは、ガレガレの岩場と標高が下がるにつれて現れる苔むした岩場だ。これがとても厄介なのだ。
 ちょっと足を置く場所を誤るとつるりと行くため、慎重な行動が求められる。これが延々と続くものだから、精神的にかなりきつくなる。
 この笠新道からクリア谷に下るルートを日帰りで行うのはかなりの強度だ。歩行技術、ルートファインディングなど、総合力が求められるルートだ。
 このルートを行くのであれば十分な調査と計画を立てることをオススメしたい。
 今回は、体調不良からくる下痢と脱水症状から左右の脚の痙攣に悩まされた。このハードなルートを行動時間10時間弱で、そしてこの体調でよく行けたものだと思う。
 反省。。。
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