長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

ノープレー、ノーエラー

 和倉温泉の加賀屋は『プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選』において、36年連続総合第1位を獲得していた老舗旅館だ。しかし、36年か続いた総合第一位の座を昨年あけ渡した。
 以前、加賀屋の小田社長は、一位でなければ意味がないと仰った。『日本一高い山は富士山だと皆さん知っているが、二番目に高い山を知っている人は少ない』
 その一位から転落してしまったのだ。加賀屋の挑戦は一からはじまった。
 加賀屋のおかみは『加賀屋は挑戦者だ。ノープレー、ノーエラーでは何も変わらない』という。エラーをしないという事は何もしないという事に等しいのだ。動けば必ずエラーが起こる。それを改善して初めて進歩するのだ。
 何年か前に、加賀屋で創立記念式典を催したことがある。その時、加賀屋には何も伝えていなかったのだが、暫くするとその記念を祝う品が部屋に届けられたのである。
 私たちのさりげない会話から、何故加賀屋を訪れたのかを読みとり、即座に対応してくれたのだ。これが察するという能力の典型なのだと思う。
 加賀屋では仲居さんは、浴衣のサイズを聞く事はない。さりげなく置かれた浴衣は身体にぴったりである。平服で出かける時は玄関に靴が置いてある。
 加賀屋は今年プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選において総合一位に返り咲いた。加賀屋の挑戦は、今年からまた始まったのである。
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