長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

仕事

新しい風がやって来た

本年は、二名の新入社員を迎えた。会社は多くの資産で出来上がっている。資産には決算書に示すことができるものと、そうで無いものとがある。 P/L(損益計算書)やB/S(貸借対照表)とは違う資産。お客様、社員、企業風土など数字には表れないけれど、…

GFRPストラクチャーの未来

GFRPストラクチャーは、これまでできなかったことを可能にしてくれる。 比重は鉄の1/4であり、比強度(単位重量当たりの強さ)は鉄の2〜6倍だ。従って、同じ強度を得ようとすればその重量は圧倒的に軽くなるのだ。 CDー1型には1500リットルの積載…

青空の入魂式

早朝の、のと里山街道は思ったより空いていた。大雪の影響もほぼ解消されスムーズに奥能登に向かう事が出来た。 途中、別所岳のあたりは雪が降ったのか路面にシャーベット状の雪が残っていた。能登町には2時間半ほどで到着する事が出来た。 今回消防車両が…

帰国へ

ミュンヘン市内は本格的な雪となり、道路には2〜3cm積もり始めた。すると小型のユンボが、市内を縦横無尽に巡っている自転車道路の除雪を始めた。自転車はミュンヘンの市内では市民の交通手段としてよく見かける。 雪が積もると走行が危険なので、多分ちょ…

ドイツ五日目

何時もよりは短い滞在となったが、本日がドイツ最終日だ。ウルムに別れを告げる、アウトバーンを一路ミュンヘンへ。 今回の成果が実るか否かはこれからの私たちの行動にかかっているが、チームNAGANOでやりきりたいと思う。Zieglerとのパートナーシップも七…

ドイツ四日目

若干の積み残しはあったが、昨日のミーティングで今回のドイツでの予定は全て終了した。 土曜日から続いた緊張感から解放され、予備日の今日は、ウルム大聖堂前の広場に毎週水曜日に出店されるマーケットに出かけた。 新鮮な野菜や果物、チーズ、サラミソー…

ドイツ三日目

時差ボケは如何ともしがたく、夜中の3時に目覚めてから全く眠れないのは身体にこたえる。歳を追うごとに環境順応性が低下してくるのを感じる。 さて、今日はZieglerと次年度についてのミーティングだ。本年度起こった問題点を整理し、お互いにさらに強い信…

ドイツ二日目

時差ボケで眠い目をこすりながら、アウトバーン8号線をギーンゲンに向かう。 アウトバーンは、第二次世界大戦時にヒトラーが整備した高速網だ。現代にあっては、ユーロ圏の重要な輸送網だ。時速200km /hで走行しても安定感の高いフラットな路面は日本のそれ…

ドイツ一日目

思った通り、酷い時差ボケで夜中の二時に目が覚めてしまい眠れない。ウトウトするが、寝なければと思えば思うほど眠れないのだ。 若い頃は時差ぼけなどものともしなかったが、この歳になると結構キツイ。明け方2時間ほど眠れたので良しとしよう。 さて、今…

ドイツへ

雪の金沢を脱出し、羽田空港から空路ミュンヘンへ。前日までの雪の様子から、小松空港から羽田へのフライトが微妙だったので心配したが、問題なかったので一安心である。 小松ICを降りると幹線道路が雪でガタガタなのには驚いた。小松までの道路はよく使われ…

冬空に・・・

里山街道を北上し、奥能登へ。今年初めての入魂式に参加するためである。 先週からの雪がまだ道端に残ってる。三井の集落は特に雪が多く、田畑にはまだ沢山の雪が残っていた。 奥能登の冬は厳しいが、能登はやさしや土までもといわれるように奥能登の人達は…

マグナムボトルと納会

今日で今年最後の営業を終了した。 年度の営業最終日は、車両営業部、製造部で納会を行うのが毎年の恒例だ。毎日、遅くまで残業続きで、みんな疲れているはずなのに、若い人たちを先頭に異様に元気だ。 本年度はジャンプアップの年だった。6年の歳月を費や…

帰国へ(空間認識力)

日本体操のホープ内村航平の最大の武器は正確な着地だ。そのずば抜けた技術のベースになっているのが、空中で自らの位置をを正確に把握し、自在に身体を操る能力、「空中感覚」が飛び抜けていることらしい。 平面ではなく、立体的に空間を認識できる能力は、…

タイ四日目(志をもつ)

前インターナショナルセールスマネージャーの退社に伴いチェス社のインターナショナルセールスマネージャーは、25歳の若者が抜擢された。 また、チェス社の工場長は30歳の青年だ。両者とも私たちの多くの要求を整理、理解し、確実に答えを出してくれる。…

タイ二日目

日本初のGFRPモノコックボディは、ストラクチャー(構造体)としては非常に高度な技術だ。 しかし、構造体だけでは製品として成立する事はない。構造体にとらわれ過ぎると、細かなディテールが置き去りにされがちだ。 これは、妥協とは別物で、あまり意識が…

タイへ

11時羽田発のフライトは二時間以上も遅れてしまった。機材の変更による整備時間の遅延が原因のようだ。 バンコクに到着したらすぐにパートナー企業であるチェスの工場を訪問予定だったが、予定が狂ってしまった。 日本初のGFRPモノコックボディは本年度初…

先んずるか追随するか

世の中の変化を日々感じる事は難しいが、一年というスパンで、見れば驚くほど変化していることに気付く。 様々な規制の中にある私たちの業界でもその例に漏れない。そして、その変化を自ら起しているか、または追随しているかが大きな差を生む。 変化に対し…

三歳の童子も知れど、八十歳の老翁も行なう事を得ず

はるか昔、中国の唐の時代に道林禅師と呼ばれる高僧がいた。ある時、詩人の白楽天が道林禅師を尋ね、『仏教とは何を教えるのか』という問うた。 道林禅師は『悪い事ををせず、良い事を勤めて行い、自ら身も心も清らかに保つ事、それが諸仏の教えである』と答…

台風の前の静けさ

台風18号が、九州に上陸したようだ。石川県内はどんよりとした曇り空だがまだ影響はなさそうだ。 今日の夕刻から県内にも徐々に影響が出てくるようだ。石川県は霊峰白山に守られており、これまでも台風の被害はほとんど受けることがなかった。 しかし、油…

タイ三日目

一足遅れていた設計担当が、早朝のフライトでバンコックに到着した。 しっかりと準備ができていることを期待したが、どうも私たちの思っているレベルと温度差がある。 準備ができていない。タイに時間とコストをかけてくることにもっと緊張感を持つ必要があ…

タイ二日目

丁度、タイはレインシーズンの真っ只中だ。明け方に、大きな雷の音で目が覚めた。 今日は、チェスとのミーティングが行われる。チェスの担当者のジュラポンとは四ヶ月ぶりの再会である。 彼は、日本人に近い感覚の持ち主だ。ホスピタリティに溢れるナイスガ…

タイへ・・

お盆の休暇の時期から若干ずれたと言えど、羽田空港の国際線ロビーは海外へ渡航する人で混雑していた。 今年から、日本初の難燃性GFRP(ガラス繊維強化プラスティクス)製の消防車両の市場への投入を開始した。 今回はフレームの製造に関する技術的な打ち合…

ポンプ車操法に強い車をつくるには・・その3

前回のブログでも記した様に送水効率を向上させるには、ポンプ装置の絶対的性能ではなく、吸水導管の吸水抵抗を取り除く事がポイントである。 おさらいの為にもう一度記すが、ポンプ車操法では吸水管一本のみ使用するのでポンプ装置の絶対性能はあまり関係が…

ポンプ車操法に強い車をつくるには・・その2

昨日は、消防ポンプ車操法に強い車をつくるには、その1をブログに記した。今日はポンプ装置についてお話ししたいと思う。 ポンプ車操法の場合は吸水管一本で2線放水を行う事が一つのポイントである。したがって、ポンプ装置の絶対放水量よりもサクション側…

消防ポンプ車操法に強い車をつくるには・・その1

この時期は各地で消防ポンプ車操法訓練大会が開催されている。当然、訓練大会なので競技ではないが、その動作が素早く正確に行われることは、有事の際に活かされることは言うまでもな。 また、素早く正確な動作は、訓練の賜物であり、消防ポンプ自動車の性能…

松本へ

長野市までならば、北陸新幹線を使うと便利だが、松本方面はローカル線に乗り換えなければならないので少々不便だ。 この際だからと、車で出かけることにした。約400km弱の道のりである。 業界団体の総務委員会、理事会は毎年この時期に開催され、5月に…

沖縄へ

沖縄の那覇市に長野ポンプとして初めての消防車両を納車することになった。 そして、沖縄初のALPASシステムは、画期的な車両となった。2100リットルのタンク水を積水し、さらに後部には電動ホースレイヤーそして巨大な資機材スペースは救助工作車のそれ…

分からずして、立てられるはずがない

どの様につくるか、計画なしに工程が立てられるはずがない。 ALPAS(アルミパネルスーパーストラクチャー)システムは、計画なくして製造する事は出来ない。確かに、今期はALPAS元年であり、昨年のプレ期間は製造上の基本的な問題点をあぶり出すた…

春の気配を感じる一日

能登半島の先端では、春の気配を感じることができた。海から風に乗って運ばれてくる匂いが春を思わせてくれるのである。 宝立鵜飼地区は、小さな集落だ。 19年ぶりに鵜飼分団の消防車両が更新され、入魂式が行われた。火の気のない神社はさすがに冷え込ん…

こだわりのディテール

ALPASシステムに搭載する為に開発したGFRP製3000リットルタンクは、私たちの技術の粋を集めて開発したものだ。 これまで3000リットル級のタンクは、SUS304(ステンレススチール)で製造していたが、徹底した軽量化の為に高分子複合材…